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誰もが一度は口にしたことがある、金平糖。

今回、その金平糖を製造している大阪糖菓株式会社のコンペイトウの伝道師こと、野村しおり社長さんにお話を伺いました。

大阪糖菓株式会社では、皆さんが一度は口にしたことがある金平糖から、松茸の味がする金平糖まで、色んな形、色んな味の金平糖を製造しています。種類が沢山あるので、どれにしようか、と選ぶ時間がどれだけあっても足りないほどです!

そして同社は、金平糖を製造しているだけではなく、コンペイトウミュージアムを設け、手作り体験やグッズ販売などを行なっています。コンペイトウミュージアムに入った瞬間、まるで遊園地に来たかのような気分にさせられました!一面に手作りの内装が施されていたからです。

さらに、内装だけでなく衣装にもこだわっています。私たちを優しく迎えてくださった野村しおり社長は、私たちが一緒に写真を撮りたいとお願いをすると、「着替えてくるから1分ちょうだい!」とどこかへ走っていかれました。笑
戻って来るとなんと…まるでコンペイトウ王国のお姫様に大変身!コンペイトウの名前がポルトガル語の「Confeito」からきていることから、ポルトガル語で挨拶をしてくださいました。

このように、私たちは『視覚・聴覚・嗅覚・味覚』すべてをバッチリ掴まれてしまいました!笑

About Interview

社名:大阪糖菓株式会社
業種:製造、加工、サービス、小売
創業:昭和15年5月15日
住所:大阪府八尾市若林町2-88
ウェブサイト:http://www.osaka-toka.co.jp/index.html

取材日:20170619
インタビュアー:ねね

様々な色やユニークな形の金平糖を作っておられますが、どの金平糖が1番売れ筋ですか?

売れ筋は桜や紅葉など四季の色をイメージして混ぜ合わせて作ったクリスティという製品です。

やはり、色とりどりで見栄えが綺麗なかわいいものが売れるのですね。

 

では、どのような方が金平糖を購入されますか?

ミュージアムにいらっしゃるお客様では圧倒的に60.70代の方かキラキラ女子の所属されている婦人会ですね。最近は訪日外国人の方がお土産に買って帰られること増えました。桜の花びらや、紅葉の葉など植物そのものを持って帰るのは難しいので、金平糖に日本の四季を映して自国に持って帰って下さっているのかなと思います。

植物に焦点を当てることで四季を楽しむなど、別の観点から商品を購入する楽しみが増えますね。

どのように商品を開発されていますか?

季節の食べ物(夏であれば熱中症対策の塩味、秋であればマツタケ)などたくさん試作品を考えています。

いろいろな味を楽しめることも1つの楽しみですね。

金平糖を作っている工場はものすごく暑かったのですが、何度ぐらいあるのですか?

工場の温度は夏であれば、今年は実際47度近くまで上がりました。

金平糖職人さんはすごいですね、、、

金平糖ミュージアムを作ったことによって知名度の向上につながりましたか?

南蛮文化の根付いた福岡にも金平糖ミュージアムを作ったのですが、実は当初福岡での知名度は低かったです。しかし金平糖ミュージアムを作ったことでお子様連れのお客様が増え、幅広い年代の方々に金平糖を知ってもらうことができました。

私たちはもともと金平糖を知っていましたが、地域によって知らない人たちもいるんですね。

知名度をあげるため、他に取り組まれていることはありますか?

支店を増やさずに、サービスの向上に努めリピーターを増やす努力をしています。

既存のお客様を大事にすることは大切ですね。

化粧品や雑貨などの金平糖の材料のお砂糖を食べ物ではないものにして販売しようと思ったきっかけは何ですか?

みんなが金平糖が好きなわけではないので、金平糖を知ってもらうために、金平糖の主原料である砂糖を添加したリップクリームやリアルな金平糖を使ったピアスを作り、販売するようにしました。

金平糖の材料で作られたものと聞くと確かに興味が湧きます。

雑貨などを作ることによってどのような効果が得られましたか?

お客様がかわいい!と言ってくれることで、金平糖に興味を持ってくれる方が増えました。

現在全国で10社未満しかないという金平糖メーカーの中で、今後も生き残っていくために行われていることはありますか?

現状維持は後退の始まりだと思っていて、何事にも挑戦する気持ちを忘れずに日々頑張っています。

今後は何を目指していらっしゃいますか?

私たちは100年企業を目指しています。

金平糖メーカーが減少している中で自社が生き残れる理由は何だと思いますか?

独自の金平糖ミュージアムを作ったり、ユニークでオリジナルな金平糖を作るなど他社と差別化することだと思います。

いろいろ個性的な企業が増えてきているので、やはり差別化ということがキーワードですね。

中小企業だからこそ成功したこと、よかったことは何ですか?

中小企業は従業員が少ないため、兼業が多いです。そのため個々の長所をより引き出す機会が増えたり、またみんなで短所は補い合うことで、仲が深まります。

反対に苦労していることや、解決策はありますか?

製造に関して、今までは個々に責任を持たせられるメリットはあったのですが、将来に繋げる為、お休みを取りやすくすることで、ローテーションが組めるように変革を行っているところです。

店内や金平糖ミュージアムの飾り付けは業者に依頼しているのですか?

お店の飾り付けや、我々の小物の多くは従業員の手作りです。

野村社長はどうして姫や南蛮人の格好をしようと思ったのですか?

SNSやメディアに出演する際や金平糖ミュージアムで子供を喜ばせるためです。

普通インパクトがあった方が楽しいですしね。

キャラクターになりきることで何か効果は得られましたか?

メディアの露出が増えたことでミュージアムのご来場者数の増加に繋がったり、新規のお得意様から営業をかけなくても直々にご依頼が入る流れができました。

私たちは野村社長にお話を伺い、大阪糖菓株式会社の魅力を沢山知ることが出来ました。会社の社内や商品には野村社長をはじめ、従業員の方々の色々なアイデアや工夫が詰まっています。金平糖を作る以外に常に新しい事にも挑戦しておられ、これは人数が少なく個々が自由に動ける中小企業だからこそできる事です。

大阪糖菓株式会社のような中小企業は、大企業に比べて設備の投資などにあまりお金をかけられないこともあります。ですが店内の飾り付けやマスコットキャラクターはどれも可愛くて、「これ全部手作りだよ!」と言われた時、私たちはとても驚きました!!これは中小企業ならではの従業員の仲の良さ、より良い会社にしていこうという思いが一つなっているからできることだと思いました。

大阪糖菓株式会社が運営するコンペイトウミュージアムはコンペイトウの特殊な製造工程と歴史を知ることができる、「見て・聞いて・作れる」体験型空間で、非効率で過酷なコンペイトウ作りの製造工程や歴史の周知を行うことで職人の若返りにも繋がっています。
この様な施設としてのユニークさ、地域を代表する産業観光への成長、次世代の人材育成につながっている点などが評価され、大阪糖菓株式会社は”第11回産業観光まちづくり大賞・経済産業大臣賞”を受賞されました!
この賞は、地域振興の手法として注目されている「産業観光(産業遺産や現在稼働している産業施設などを活用した観光)」による観光まちづくりを実践し、他の地域の模範となる優れた取組を行っている団体を表彰するものです。

今回、大阪糖菓株式会社に訪問させていただき、野村社長をはじめ従業員の皆さんの会社や仕事に対する想いがお話から沢山伝わってきました。中小企業だから「困ること」も、考え方や工夫によって、中小企業だからこそ「出来ること」に変えられるという事が分かりました。改めて中小企業の魅力に気付かされる訪問になりました。ありがとうございました!