Share

黄色い顔に赤い帽子がトレードマークのみなさんもご存じフエキくん。

676020_ll1

大阪の八尾市にある不易糊工業株式会社とは、その名の通り「フエキ糊」を中心とした文房具を製造している会社だ。

みなさんの中にも幼いころにこのノリを使っていた人は多いので?実は、三世代に渡って使われているくらい、長年愛されている商品。今回はそんなフエキが愛され続けている理由に迫る!!
梶田安彦社長(右上の写真)の第1印象は“とにかくフレンドリーでお喋り”。まず挨拶を済ませると、私から質問をする前にいろんな話をしてくれた。(今回は割愛させていただきます!笑)
えっとーー、それで今日は何を聞きに来てくれたのでしたっけ??笑

やっと私たちから質問ができる!と思い、いきなり大きな質問をしてしまった。

 

About Interview

社名:不易糊工業株式会社
業種:製造業
創業:明治19年(1886年)
住所:八尾市
ウェブサイト:http://www.fueki.co.jp

取材日:20160616
インタビュアー:おすず、しほみん、さやか

 

どうしてフエキ糊は長年に渡って、愛されているのですか?
(私たちが聞くと、社長はノンストップで語り始めた。)(1聞くと100返してくれる!)

 

 

そのことを話すには、明治時代まで遡らないとならないね~。フエキが創業されたのは明治19年と言われてるんだけど、当時、ある近所のおばちゃんが、「糊貼りのノリがすぐ腐るからどうにかしてくれないか」と言ってきたんだ。この一言をきっかけに、フエキ糊づくりが始まったんです。
当時日本には無かったホルマリンを使って腐らない糊はできたんですが、昭和30年代後半の頃からホルマリンには発癌性があるらしいと噂されていましたので、それを子供が口に含んではいけないと思い、ノンホルマリンの糊の開発に着手しました。こんなこと簡単にできると思ってたんだけど、気が付けば17年もかかりました。昭和56年のことでた。

明治19年からの話が出てくるとは思わずびっくりしたが、フエキは歴史なしには語れない。

そして安全安心へのこだわりは今でも受け継がれている。さらに使いやすさとコストパフォーマンスも昔から持ち続けているこだわりだ。

そのことについても、私たちが聞く前に、社長は続けて語ってくれた。(ほんとにノンストップ!!笑)

原材料のデンプンはね、アメリカで作られたトウモロコシから作っているんだよ。トウモロコシは食用のトウモロコシを使っています。子供が食べても安心なものを作りたいからね。トウモロコシからデンプンを作るには、ある科学的な処理が必要なんだけどね。その処理は特許を取っているんだよ。この処理によって、腐りにくくて、唾液が触れてもしゃぶしゃぶにならない使いやすいノリとなっているんだ。

 

 

このように「万が一、子供が食べても問題のないノリ」という、徹底した安全へのこだわりが認められて、約40年ほど前からお道具箱のノリに採用されるようになった。それから今では3世代でフエキ糊を使っているということもあるそう。そして、今まで一切クレームが来たことがないそうだ。

次は社長が自慢げに私たちに質問してきた。

無印良品で売られているスティックのりを知っていますか?

知っている。こんなノリだ。

4548718084012_400

あれ、実は全部うちで作っているんだよ。MADE IN YAOだよ!笑

 

えっっ!!!この日一番の驚きであった。笑
なんでも、日本の工場でスティックノリを作っているのはフエキだけだとか。
無印良品の厳しい品質管理が大変なんだと社長は嘆いていた。笑

 

 

 

そして、やっと私たちからの2つ目の質問。(社長は聞きたかったところを聞く前に答えてくれる!笑)

従業員の方から会社に対する愛を感じたことがありますか?

 

僕も元々ここの社員だったからね。旧オーナー家には係累がいなかったから、社長に手を挙げたんだけど。僕は社員の頃から社風も見えていて、ファン心理に近いものを持っていた。

これは初めていうかもしれないけど、僕は社員の時からこの会社を変えたいと思ってたんだ!この会社は100年も続いているが、このままでは無理だと思っていた。そこで次の100年に繋げるために、全く違う商品をやろうと思ったんだ。

 

 

みました!コスメですよね?!

なぜコスメにしたんですか??

フエキでは、文具用品の他に、建築用製品やコスメなども生産・販売している。そのコスメの分野に手を伸ばした第一人者が、その当時はまだ一社員であった現社長だ。

c_yasashii05

フエキの強みを考えたら、安心できるブランド力だと思ったんですよ。それを上手く使って、できないかなあって。それでまぁ、化粧品をしたいと思って、作ったんですね。反対者も多かったけどね、これが次の100年に繋がると思ったんだよ。最初は研究者に無理なお願いをして、リップの試作品を作ってもらったりしましたね~。初めは無理だ無理だと言われましたが、こっそり試作品を作ってくれました。やっぱり人間、新しいことをするのは楽しいことですよね。しかし、製造するとなると、たくさんの苦労がありました。品質管理でもホコリ1つ入れてはいけないような厳しい管理をしなければいけないし、、、その辺り苦労したね。

 

そろそろ、ということで、社長はここで退室。30分だけという約束で始まったインタビューだったが、気づけば社長は1時間も語り続けてくれた。(ありがたや~)

 

次に、社長のお話に笑顔で相打ちを打ち続けていた企画開発室長の渡辺哲也さん(下の写真の方)にインタビュー。

まずは社長の人柄について質問した。

社長はあの通りよくしゃべる!そして夢もよく語るし、良くも悪くも前向きすぎる。笑
社長の偉いところは、内情を仕事に持ち込まないところかなあ。人間誰だって機嫌の悪くなる時だってあると思うんですよ。だけど社長は、仕事では線を引いて、そういうものを持ちこまないんですよね。そういうところはすごいと思います。

 

せっかくなので、企画のあれこれについて質問した。

企画のやりがいや苦労を教えてください。

やっぱり生みの苦しみというものはありますね。企画の途中にトラブルは付き物ですし。売られたらやっぱり嬉しいですけど、10個だして売れるのは2つか3つですね。過去に手掛けたものが今でも売られている(指絵具)のは、とても嬉しいですし、やりがいですかね。

アイデアの生まれるきっかけを教えてください。

まあ、人それぞれぞれですけど、机に座っててもアイデアは出ないですね。普通に生活してて、何も考えていない時にポンッとでてきます!他社製品をみて、これを自社製品とくっつければおもしろいじゃないか!とか、何かと何かをくっつけて生み出すことがほとんどです。

今後のビジョンはありますか。

会社に貢献できるような、利益の出る商品を開発したいですね。未だにデンプン糊が稼ぎ頭なので。笑
8月にしわにならないノリの第2弾が発表されるのでお楽しみに!!

なるほど~!

私たちが幼いころから、使っていたフエキ糊は、顧客想いで、「安心で使いやすく安い商品づくり」を100年に渡り受け継いでいた。そして、フレンドリー&おしゃべりな社長をはじめ、とても暖かい人達によって、商品が作り出されていることが分かった。

そして、次の100年に向けて変化し続けているフエキ。安心で顧客想いな新商品をこれからも楽しみにしたい。